6月4日(土)第3回KAC-CUP(後編) 対FIREBALL戦


<<第3回KAC-CUP(前編) 対SWEET FANG戦

大会初参加となる「第3回KAC-CUP」の第2試合に登場し、苦戦の末に初戦初勝利を飾った青空ドリームス。
続く第3試合に勝った時点で優勝を決めることが出来るのだが、まさに言うは易し行なうは難し。
対戦相手となるFIREBALL チームは、第1試合で10対0と圧倒的な実力差を見せつけて勝利しており、第2試合が行われている間に充分休養も取るなど、準備万端な状態で第3試合を迎えようとしている。
一方のドリームスは、直前の試合で負けゲームをオヤジの意地でなんとか引っくり返して勝利したものの、第3試合を控えるベンチは、さながら野戦病院の如く疲労困憊で倒れこむ選手が続出し、大きなハンデを抱えて戦わなくてはならない。
果たして、この圧倒的不利な状況を覆して、見事大会初参加で初優勝を飾ることが出来るのか、西日が強まってきたグラウンドで、事実上決勝戦となる闘いが、いよいよ始まった。

■3rd Match
=STARTING ORDER=
 1 C / SHIMOTASHIRO
 2 LF / KAKUTA
 3 SS / INAMURA
 4 2B / IHASHI
 5 3B / OGAHARA
 6 CF / OSHIMA
 7 P / UMEGAWA
 8 DH / MAIKUMA
 9 DH / KOGA
10 1B / TAKEHIRO
11 RF / IKETANI

前の試合から布陣を大きく入れ替えて決戦に臨んだドリームス。
一方のFIREBALL チームは、事前のチェックで、ドリームスナインを震え上がらせていたエースと思しき投手をマウンドには送らず、余裕の表れなのか、はたまたドリームスベンチの単なる思い違いなのか、予想に反してノーマークの左腕投手がマウンドに上がる。
   
初回表はドリームスの攻撃。久々の対戦となる左腕投手に戸惑ったのか、3番稲村が四球で歩いた以外は、全てセカンドゴロに打ち取られ、あっさりと初回の攻撃を終えると、FIREBALL はその裏の攻撃で、早くも実力の片鱗をドリームスに見せ付ける。
先発の梅川が、いきなり先頭打者にヒットを打たれると、続く打者には四球を与えてしまい、3番打者にはいとも簡単に長打を喫して早々に2点を奪われる。
更に4番にも連続ヒットを打たれて、尚も苦しい場面が続くかと思われたが、ショート稲村との牽制プレーが見事に決まり、相手の機先を制して2失点のまま、なんとか初回を切り抜けてみせた。
しかし打線の方が、味方の好守備に中々応えられず、得点の気配すらなくイニングだけが進んでいく。
そんな中、古賀の放った打球を巡って、ちょっとした勝負の綾となるプレーが生まれる。
3回表ドリームスの攻撃で、先頭の9番古賀の放った当たりはショートへのゴロ。これを相手ショートが処理をもたつく間に古賀が懸命に走って1塁を陥れた。
このプレーに関して、FIREBALL サイドはショートのエラーと記録したようだが、一方の、母なる眼差しでオヤジ達を見つめるドリームススコアラーの判定は内安打。
公式記録員を置かないミニ大会ゆえに、記録の判定は各チームのスコアラーの判断に委ねる他ないのだが、このジャッジが、後の勝負に大きく関わってくることになる。
いずれにしても、この回も後続が倒れてドリームスの攻撃は無得点に終わる。
一方、FIREBALL は攻撃の手を緩める事なく、ドリームス守備陣を追い詰めてくる。
ドリームスは、2回にも1点を失うと、3回にはセンターオーバーのホームランが飛び出すなど3点を奪われ、先発の梅川がこの回での降板を余儀なくされる。
後を受けた小河原も4回に1失点、5回には、不運な当たりもあったとはいえ、5安打2死四球与えて1死も取れないまま一挙7点を献上するなど、焼豚もとい火だるまと化した。
6回には久々となるタケヒロがマウンドに上がり、猛打のFIREBALL 打線を三者凡退に退けるまさかの投球を披露したものの、打線の方は相手の堅守と好守に阻まれてゼロ行進のまま、6回を終了して0対14の圧倒的大差をつけられ、最終回ドリームスの攻撃を残すのみとなった。

すると、最後の守備に就くFIREBALLナインに、妙な緊張感が漂いだす。
そう、彼らの記録の上では、未だ四球と失策しか与えておらず、この最終7回でドリームスにヒットが出なければ、ノーヒットノーランを達成して、優勝に花を添えることになるのだ。
それを察したドリームスベンチは、勝利が叶わないまでも、せめて一矢を報いるべく最後の攻撃を2番角田からの好打順に託す。
すると先頭の角田がチームの期待に応えて四球を選んで出塁を果たし、にわかにドリームスベンチも盛り上がりを見せる。
しかし、続く3番稲村がライトフライに打ち取られ1死1塁となってしまい、次に、腱鞘炎になるまでバットを振り込んできた4番の伊橋が満を持して打席に入る。
球場の誰もが一投一打に注目する中、伊橋のバットから放たれた打球は無念にもファーストへのゴロ。
この間に角田が2塁に進塁したものの、これで2死となりノーヒットノーラン喫するまで、残すはあと一人となった。
バットを叩きつけて悔しがる伊橋と入れ替わって、最後の打者になるのか、小河原が打席に歩みを進める。

元はといえば、チームの不振に刺激を与えてみようと、なんちって監督の小河原の発案で急遽参加を決めたこの大会。
二子多摩川を遠く離れての遠征に加えて、初めての1日2連戦でもって、ここまでドリーマー達は精一杯のプレーを見せてきた。それだけに今シーズン初勝利を飾っているとはいえ、このままノーヒットノーランの屈辱を味わって終わるのと、一矢報いてオヤジの誇りを見せて終わるのとでは、同じ敗戦でもまるっきり意味が違うことを小河原は誰よりも感じていた。
更には、前の打席で会心の当たりを好守に阻まれた悔しさと、そして何よりもチームメイトの願いを一心に背負って打席に入る。
グラウンドの視線が左打席のバットに注がれる中、小河原が相手左腕の投じたボールを鋭く振り抜くと、打球はライト線方向に向かって飛んでいく。
まさに、チームの思いが乗り移った一打は、そのままライト脇へ落るヒットとなり、グラウンドにドリームスの歓声とFIREBALL の溜息が入り混じる中、2塁ランナーの角田がホームベースを駆け抜けて、ノーヒットノーランはおろか完封負けをも阻止する貴重な一打となって、オヤジ達のささやかなプライドを示して見せた。
その後、大島が四球で出塁したものの、最後は梅川がライトフライに倒れてゲームセットを迎える。
1対14の大差で敗れて優勝は逃したものの、最後の最後で、臭わんばかりのオヤジ達の意地と執念と汁が凝縮された1点を返して第3試合を終えた。

DREAMS  | 0 0 0 0 0 0 1 |  1
FIREBALL| 2 1 3 1 7 0 ×|14
※詳しい結果はウェブスコアブックでどうぞ

  

  

   

初の連戦となった第3試合は、圧倒的な実力差の前に敗れ去ったものの、選手たちは疲れた体に鞭打って、最後まで集中を切らす事無く戦い抜いた。
西日の影響を受けて外野の守備が思うようにならず、ことごとく失点に繋がった不運もあったが、それでもライトを守った池谷などは、第2試合の汚名を返上するパフォーマンスを披露するなど、好プレーも随所に見られた。
20~30代を中心とする出場チームの中にあって、アラフォー世代の粘りっこさを示し、大いに健闘した2試合であったと言って良かったのではないだろうか。
最終成績は、断トツの実力差を誇った2戦2勝のFIREBALLが優勝を果たして賞品のノックバットを獲得し、ドリームスと激戦の末に敗れたSWEET FANGは2敗を喫して惜しくも3位に、そして、乳酸を出しまくった青空ドリームスは1勝1敗として2位に入り、賞品の左用ヘルメット4個を見事獲得した。
試合後の閉幕式では、表彰と記念撮影が行われ、お互いの健闘を称え合って、延べ6時間に渡って開かれた大会は無事終了を迎えた。
尚、ドリームスは賞品となった左用のヘルメット1個を、激戦を交わしたSWEET FANGチームに進呈したとの話が伝えられている。   

いつも、濃い目の1試合がやっとのオヤジ達にとって、初めてとなる1日2連戦は、足腰が立たなくなるほどのハードプレイを強いられることになったが、大会の緊張感や未知なるチームとの対戦など、いつもとは違ったシチュエーションに大いに刺激を受け、初の大会参加は一味違った充実感を味わうこととなった。
改めて大会関係者の皆様と、対戦いただいたチームの皆様にお礼を申し上げたい。
球団としても、今後も機会があれば、こういった大会へ積極的に参加していきたいと考えているようだ。

尚、主催者より大会の模様が動画化されていたので紙上にてご案内。
2:06辺りからドリームスが登場します。

   

初めての大会参加は見事?2位に終わった青空ドリームス。
しかし、この日は、これで全てが終わった訳ではない。
ダブルヘッダーならぬトリプルヘッダーが組まれており、まだまだ勝負は終わっていなかったのだ。
ドリームス一行は早々にグラウンドを後にすると、3試合目が行われる本日最後の遠征地、大和へ向かった。

    

この日の最後を締めくくる戦いの場は浜焼市場大和店。
ドリームスは、ここで海の幸を相手に最後の一戦を交える。
乾杯の掛け声と共に、グラウンドがビールで潤うと、早速、先頭打者から容赦ない攻撃をドリームスナインにしかけてきた。
相手のラインナップはご覧の通り。

■Last Match
=STARTING MENU=
  1番 ショート / いかの塩辛
  2番 セカンド / 浅漬け盛り合わせ
  3番 ピッチャー / 生しらすの刺身
  4番 ファースト / アオリイカの刺身
  5番 キャッチャー / しらす掻揚げ
  6番 サード / チャーハン(じゃこ、タコ)
  7番 DH / 天丼
  8番 ライト / なめろう(鯵、鰹)
  9番 センター / 金目鯛の刺身
10番 レフト / あさりのガーリック炒め

あまりの相手強力打線の前に、悶絶する他ないドリームスナイン。
オヤジの疲れきった体を、冷えたビールと、新鮮な魚介がこれでもかと攻め立て、やがてダウンを喫する選手も現れ始める。
グラウンドにチームが集まった午前12時前から、気づけば既に午後9時となっていた。
実に9時間以上に渡る初のトリプルヘッダーは、オヤジの全てを完全に出し切ったところで、遂にゲームセットを迎える。
かくして長くも充実したドリームスの1日がようやく終わった。
   
選手の皆さま、本当にお疲れ様でした!
次回のJ-CUPもお楽しみに。

<<第3回KAC-CUP(前編) 対SWEET FANG戦

    

Next Schedule  ~

= J-CUP =
DATE : 2011/06/25(sat)
TIME : 15:00~17:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side D
vs JASRAC

   

DATE : 2011/07/16(sat)
TIME : 15:00~17:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side E

   

  

  

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